この記事では、Netflixの株への投資を検討している方に向けて、「最も成功した動画配信企業」がどうやって停滞を乗り越え、再成長軌道に乗ったかを解説します。

2022年、Netflixは会員数が減少し、株価が1年で70%以上暴落するという危機を迎えました。

「Netflixオワコン」という声も上がる中、同社は「パスワード共有の禁止」「広告付きプランの導入」「ライブイベント(スポーツ・ライブ配信)への参入」という3つの矢で反転。2023年以降の業績回復は目を見張るものがあります。

今のNetflixは、過去のNetflixとは別の会社になっていると言っても過言ではありません。


この会社、何をしてる?

Netflixは月額料金で動画コンテンツを見放題提供する動画ストリーミングサービスを世界190カ国以上で展開しています。

2025年時点で会員数は約3億人超。「ストレンジャー・シングス」「ハウス・オブ・カード」「スクイッド・ゲーム」「ブリジャートン」など、Netflix独自のオリジナルコンテンツが世界的ヒットを生み続けています。

プランは「広告付き(低価格)」「スタンダード」「プレミアム(4K・複数デバイス)」の3段階。

2024年からはライブスポーツ(NFLの試合などのライブ配信)にも進出し、コンテンツの幅を広げています。


実はここが儲かっている

Netflixの収益改善を最も加速させたのが「広告付きプランの急成長」です。

低価格・広告付きプランは新規会員の入口として機能しながら、広告収入という新たな収益源を生んでいます。広告収入は利益率が高く、月額課金と組み合わせることでNetflixの収益構造が大きく改善しています。

パスワード共有禁止施策も効果絶大でした。他人のアカウントで視聴していた数億人が、自分自身の(特に広告付きの)サブスクに移行したことで、会員数が急増しました。

また「コンテンツへの選択的投資(ROIが低い作品を作らない)」に舵を切ったことで、制作費に対する収益効率が改善しています。


なぜこの企業は強い?

Netflixの強みは「コンテンツのグローバルスケール」にあります。

3億人以上の会員に向けてコンテンツを制作できるため、単独の映画スタジオやテレビ局と比較にならないほどの予算を作品に投入できます。この「量の強み」が良いコンテンツを集め、さらに会員を引き付けるサイクルを生んでいます。

また、アルゴリズムによる「あなたへのおすすめ」の精度が高く、ユーザーの視聴継続率を高めることで解約を防いでいます。このデータと推薦エンジンは他のプラットフォームが簡単に模倣できない強みです。


リスクは?

最大のリスクは「動画配信市場の競争激化」です。

Disney+、HBO Max(Max)、Amazon Prime Video、Apple TV+、Hulu——競合が乱立しており、各社がオリジナルコンテンツに多額を投資しています。

コンテンツ制作コストの高さも課題です。有力なクリエイター・俳優の争奪戦でコスト高が続いており、これが利益率の圧迫要因になります。

また、ライブスポーツ参入に伴う放映権コストの増大も、今後の財務負担になる可能性があります。


今後どうなる?

広告事業の成長が今後数年のNetflixの利益率改善を牽引します。広告付きプランのARPU(1人あたり収益)は既存プランより将来的に高くなる可能性があり、これがNetflixの利益率をさらに押し上げると期待されています。

ライブイベント(スポーツ・コンサート・コメディスペシャル)への展開も収益多角化です。

また、ゲーム事業への参入(Netflixゲーム)も進んでいますが、現時点では小規模です。この分野が軌道に乗れば新たな成長軸になります。


まとめ

Netflixを一言で言うなら、「一度の危機を乗り越え、広告+サブスクのハイブリッドモデルで再加速する動画配信の王者」です。

3億人というユーザーベース、グローバルコンテンツのスケール、データ活用の精度——これらが組み合わさった強固なビジネスモデルは、中長期的に競合が追いつきにくいものです。


よくある質問

Q. Netflixの株は日本から買えますか? A. はい、SBI証券・楽天証券などで米国株Netflix(NFLX)を購入できます。新NISAの成長投資枠でも投資可能です。

Q. Netflixは配当を出しますか? A. 現時点(2025〜2026年)ではNetflixは配当を出していません。成長投資を優先しており、自社株買いを株主還元の主な手段としています。

Q. Disney+とNetflixはどちらが投資対象として優れていますか? A. Netflixは動画配信に特化したビジネスモデルで利益率の改善が明確です。Disney+はディズニーという強力なIPを持ちますが、テーマパーク・映画館など多くの事業に分散しています。純粋な動画配信への投資という観点ではNetflixの方がシンプルです。


※本記事は「企業分析」を目的とした内容であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。 ※投資は自己責任でお願いします。